1. 基本概念
CEマークの意味、法的位置づけ、自己宣言との関係など、最初に押さえるべき基本事項です。
Q1. CEマークとは何ですか?
CEマークとは、EU市場で対象製品を販売・上市する際に、その製品が適用されるEU法令の要求事項に適合していることを示すマークです。
Q2. CEマークは義務ですか?
対象法令の適用を受ける製品では義務です。対象外製品には表示できません。
Q3. CEマークは認証ですか?
多くの製品では製造者による自己宣言方式です。ただし高リスク製品ではNotified Bodyの関与が必要な場合があります。
Q4. CEマークとISO認証の違いは?
CEマークは製品の法令適合、ISOは組織の管理システム認証です。対象も目的も異なります。
Q5. CEマークは品質保証を意味しますか?
品質保証そのものではありません。安全・健康・環境などの法的要求事項への適合を示します。
Q6. CEマークは世界共通ですか?
いいえ。基本的にはEUおよびEEA関連市場向けの制度です。
Q7. CEマークがないとどうなりますか?
対象製品でCEマークがない場合、EUでの販売停止、通関差し止め、回収、罰則の対象となり得ます。
Q8. CEマークの対象地域は?
主にEU加盟国およびEEA関連地域です。販売先に応じて個別確認が必要です。
Q9. CEマークとUKCAの違いは?
CEはEU制度、UKCAは英国制度です。対象市場が異なります。
Q10. CEマークは誰が付けますか?
原則として製造者が責任を持って表示します。場合によっては輸入者・委任代理人との連携が必要です。
2. 対象製品
機械、電気電子製品、部品、試作品、中古品など、対象範囲に関する典型質問です。
Q11. どの製品がCEマーク対象ですか?
機械、電気製品、電子機器、防爆機器、医療機器、個人防護具など、多くの分野が対象です。
Q12. 産業機械は対象ですか?
はい。多くの産業機械は機械規則・関連法令の対象になります。
Q13. 電気製品は対象ですか?
一定の電圧範囲に入る場合、LVDの対象になることがあります。
Q14. 電子機器は対象ですか?
電磁両立性の観点からEMC法令の対象になることが一般的です。
Q15. 防爆機器は対象ですか?
はい。爆発性雰囲気で使用する機器はATEXの対象となり得ます。
Q16. 部品単体でもCEマークは必要ですか?
部品の種類や上市形態によります。単なる構成部品か、独立機能を有する製品かで判断が分かれます。
Q17. 試作品にもCEマークは必要ですか?
展示・評価専用で限定運用される場合を除き、市場投入されるなら必要になることがあります。
Q18. 中古品にも必要ですか?
製品の再上市や大幅改造の有無などにより判断が変わります。
Q19. 大型設備やライン機械も対象ですか?
はい。複合機械や統合設備も、構成や責任分界に応じて適用判断が必要です。
Q20. カスタムメイド品でもCEマークは必要ですか?
はい。受注生産でもEU市場に上市する対象製品なら、原則として適合評価が必要です。
3. 適用指令・規則
どのEU法令が適用されるかの見極めは、CE実務で最も重要な論点の一つです。
Q21. 指令と規則の違いは何ですか?
指令は加盟国が国内法化して適用する形式、規則はEU全域で直接適用される形式です。
Q22. CEマークに関係する主な法令は?
機械、EMC、LVD、ATEX、PPE、RoHSなどが代表的です。
Q23. 複数の法令が同時に適用されることはありますか?
はい。たとえば産業機械では機械法令とEMC、LVDが重なることが一般的です。
Q24. 適用法令は誰が判断しますか?
最終責任は製造者にあります。実務では製品仕様、用途、設置環境を踏まえて判断します。
Q25. 適用法令の判断を誤るとどうなりますか?
必要試験や文書が不足し、適合宣言全体が無効視されるリスクがあります。
Q26. 機械規則とは何ですか?
機械類の安全要求を定めるEU法令で、設計・保護措置・文書義務が重要になります。
Q27. EMC法令はどのような製品に関係しますか?
電磁妨害を発生または受ける可能性がある電気電子製品に広く関係します。
Q28. LVDはどのような製品に適用されますか?
所定の電圧範囲に入る電気機器が対象です。感電・発熱・火災などの安全が焦点です。
Q29. RoHSはCEと関係がありますか?
はい。対象製品では有害物質規制への適合も実務上重要です。
Q30. REACHもCEマークの一部ですか?
REACHは別制度ですが、製品の化学物質対応として並行確認が必要なことがあります。
4. 適合評価
自己宣言か、第三者関与か、どのモジュールで進めるかを判断する実務FAQです。
Q31. 適合評価とは何ですか?
製品が適用法令の要求事項を満たしているかを確認し、証拠を整える一連の手続きです。
Q32. 適合評価モジュールとは何ですか?
法令に定められた評価手続きの類型です。自己宣言型から第三者型まであります。
Q33. モジュールAとは?
代表的な自己宣言型手続きで、製造者が自ら適合性を確認します。
Q34. モジュールBとは?
型式審査型で、通常はNotified Bodyが関与します。
Q35. モジュールCとは?
承認された型式への量産適合を扱う手続きです。
Q36. すべての製品でNotified Bodyが必要ですか?
いいえ。高リスク製品や法令で要求される場合に限られます。
Q37. 自己評価だけで足りますか?
法令上は可能でも、適切な試験・文書・根拠がなければ実務上は不十分です。
Q38. 第三者試験は必須ですか?
法令上必須でない場合もありますが、客観的証拠として非常に有効です。
Q39. 適合評価はいつ行いますか?
設計完了後ではなく、設計段階から並行して進めるのが望ましいです。
Q40. 量産後も評価は必要ですか?
はい。設計変更、部品変更、規格更新時には再評価が必要になることがあります。
5. 技術文書
Technical FileはCE実務の中心です。作成不足が最も多いトラブル要因です。
Q41. 技術文書とは何ですか?
製品が法令要求に適合していることを裏付ける一式の文書です。
Q42. 技術文書は必須ですか?
はい。市場監督当局から要求された場合に提示できる状態で保管する必要があります。
Q43. どのくらい保存が必要ですか?
一般に上市後10年間の保存が求められることが多いです。
Q44. 技術文書には何を入れますか?
製品説明、図面、回路図、部品表、試験報告書、リスクアセスメント、マニュアルなどです。
Q45. 図面は必須ですか?
はい。製品構造を示す一般配置図や詳細図は重要です。
Q46. 回路図は必要ですか?
電気・電子機器では通常必要です。制御回路や保護回路の理解に不可欠です。
Q47. 試験報告書は必要ですか?
非常に重要です。自己宣言であっても、客観的な試験エビデンスが求められます。
Q48. ソフトウェア文書も必要ですか?
安全機能や制御ロジックに関係する場合は重要です。
Q49. 技術文書の言語は何がよいですか?
英語で整備されることが多いですが、当局要求に応じた言語対応が必要な場合があります。
Q50. 誰が保管しますか?
原則は製造者です。EU域内代理人が一部文書対応を担う場合もあります。
6. リスクアセスメント
特に機械・設備では最重要文書の一つです。危険源の洗い出しと対策論理が問われます。
Q51. リスクアセスメントは必須ですか?
はい。機械を中心に、実務上ほぼ必須の中核文書です。
Q52. どの規格を参考にしますか?
機械分野ではISO 12100が代表的です。
Q53. 何を評価しますか?
機械的、電気的、熱的、騒音、ソフトウェア、保守時の危険などを評価します。
Q54. 手順はどう進めますか?
危険源の特定、リスク見積り、リスク低減策の検討、残留リスクの明示の順で進めます。
Q55. いつ実施しますか?
設計初期から段階的に実施し、完成後に最終版としてまとめます。
Q56. ソフトウェア起因の危険も対象ですか?
はい。誤作動、制御異常、通信障害なども評価対象になります。
Q57. 文書化は必要ですか?
必須です。口頭判断ではなく、構造化された記録が必要です。
Q58. 設計変更時は更新が必要ですか?
はい。仕様変更や部品変更時には見直しが必要です。
Q59. 誰が作成しますか?
製造者責任のもと、設計、電気、安全、品質担当が連携して作成するのが一般的です。
Q60. Notified Bodyはリスクアセスメントを確認しますか?
対象製品では重要審査対象になります。論理の一貫性が重視されます。
7. 試験・規格
どの試験が必要か、EN規格の扱い、社内試験の可否など、実務で特に聞かれる論点です。
Q61. EN規格とは何ですか?
欧州整合規格で、適用すると法令適合を説明しやすくなります。
Q62. EN規格の適用は必須ですか?
絶対必須ではありませんが、実務上は強く推奨されます。
Q63. EN規格を使うメリットは?
要求事項の具体化に役立ち、適合推定の考え方を活用しやすくなります。
Q64. EMC試験とは何ですか?
放射・伝導エミッションやイミュニティなど、電磁両立性を確認する試験です。
Q65. 安全試験とは何ですか?
感電、絶縁、温度上昇、機械的危険などを確認する試験です。
Q66. 試験はどこで実施しますか?
外部試験所、認定試験所、または条件を満たす社内試験環境で実施します。
Q67. 社内試験でもよいですか?
可能な場合はありますが、設備・手順・記録の信頼性が重要です。
Q68. 試験報告書はどの程度重要ですか?
非常に重要です。市場監督対応や顧客説明でも中心資料になります。
Q69. 適用規格は誰が選定しますか?
最終責任は製造者ですが、実務では規制・設計・試験担当が協議して選定します。
Q70. 規格が改訂されたらどうなりますか?
既存評価の見直しが必要になる場合があります。移行期間の確認が重要です。
8. DoC(適合宣言書)
EU Declaration of Conformityの作り方、署名者、言語、更新タイミングに関するFAQです。
Q71. DoCとは何ですか?
EU Declaration of Conformityの略で、製造者が法令適合を宣言する文書です。
Q72. DoCは必須ですか?
はい。CEマーク対象製品では中核文書です。
Q73. 誰が署名しますか?
製造者を代表して責任を負える権限者が署名します。
Q74. DoCの言語は何ですか?
販売先や要求に応じたEU言語で準備することが望まれます。
Q75. DoCに何を記載しますか?
製造者情報、製品識別、適用法令、適用規格、署名者情報などを記載します。
Q76. 決まった様式はありますか?
法令ごとの必要要素を満たせば、一定の柔軟性があります。
Q77. DoCは製品に同梱が必要ですか?
法令や製品区分により対応が異なります。簡略版やURL提供が認められる場合もあります。
Q78. DoCは更新が必要ですか?
はい。仕様変更、法令変更、規格変更時には更新を検討します。
Q79. 電子版でもよいですか?
管理上は可能ですが、販売先や当局要求に応じて適切な形式で提供できるようにします。
Q80. Notified Body番号はDoCに書きますか?
法令・手続きによって必要な場合があります。該当性を確認してください。
9. 表示・マーキング
CEロゴの寸法、表示位置、銘板、梱包表示、NB番号の扱いなどに関するFAQです。
Q81. CEマークの最小サイズは?
原則として高さ5mm以上です。ただし製品性質によって例外検討が必要な場合があります。
Q82. CEマークはどこに表示しますか?
原則として製品本体または銘板です。難しい場合は梱包や文書への表示も検討します。
Q83. ラベル表示でもよいですか?
耐久性と視認性が確保されるなら認められる場合があります。
Q84. 梱包のみに表示してもよいですか?
製品本体への表示が不可能な場合など、限定条件で許容されることがあります。
Q85. Notified Body番号も表示しますか?
NBが関与する特定手続きでは必要になる場合があります。
Q86. CEマークの形状ルールはありますか?
あります。縦横比やデザインは定められており、変形表示は避ける必要があります。
Q87. フォントを変えてもよいですか?
いいえ。正式な図案に基づいて表示する必要があります。
Q88. 他のマークと一緒に表示できますか?
はい。他の表示がCEマークの視認性や意味を損なわない範囲で併記可能です。
Q89. RoHSマークは別途必要ですか?
製品表示として義務づけられていないことが多く、通常はCE対応文書側で管理します。
Q90. 表示責任は誰にありますか?
最終責任は製造者にあります。輸入者・販売者も確認義務を負うことがあります。
10. 市場監督・罰則
市場監督対応、リコール、罰金、輸入者責任、継続的なコンプライアンス維持に関するFAQです。
Q91. 市場監督とは何ですか?
各国当局が市場に出回る製品を監視し、法令適合を確認する仕組みです。
Q92. 抜き取り検査はありますか?
あります。書類提出要求や製品サンプル確認が行われることがあります。
Q93. 違反が見つかるとどうなりますか?
販売停止、是正命令、回収、通関差し止めなどの措置があり得ます。
Q94. リコール義務はありますか?
重大リスクがある場合、是正・回収対応が必要になることがあります。
Q95. 罰金はありますか?
あります。具体額や処分内容は加盟国法により異なります。
Q96. 刑事責任になることはありますか?
重大な安全違反や故意の虚偽表示では刑事責任が問題となる可能性があります。
Q97. 輸入者にも責任がありますか?
はい。輸入者は適合宣言や表示の有無を確認する義務を負うことがあります。
Q98. EU代理人の役割は何ですか?
文書保持、当局窓口、限定的なコンプライアンス支援などを担う場合があります。
Q99. 市場監督当局から連絡が来たらどうしますか?
速やかに技術文書、DoC、試験報告書を整理し、期限内に回答する必要があります。
Q100. CEマーク取得後も継続対応は必要ですか?
はい。変更管理、部品変更、規格改訂、苦情対応などを継続的に管理する必要があります。
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